sora、sora組のBL漫画制作、お仕事情報や雑記等…
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「花は咲くか 5」(日高ショーコ著)
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来ましたよ。待望の最終巻。分厚い!普通の1.5倍はある。しかも、それに小冊子が付いている。それにもまして、内容が濃い。お得感満載の一冊。読んだ後、とても幸せな気持ちになれる作品です。

あらすじはこちらを参照して頂き、ここでは割愛。大学生蓉一と38才独身男サラリーマン桜井の成長物語、と言ってしまえばアレですが、どちらかと言うと主人公2人と、それを取り巻く人々全員の成長群像ヒューマンドラマシリーズです。

密林では絶賛の嵐ですが、それも頷けます。とてもとても丁寧に綴られたBL作品。蓉一と桜井がお互いを好きになり、お互いを理解しようと努力し、そしてお互いの過去と真剣に向き合う勇気を育み、お互いの今と未来を見据えて行動を起こし、2人の居場所を見つける、それは2人を取り巻く周りの人間達をも大きく巻き込み、皆が皆それぞれの着地点を模索し、見つけてゆく…そんな日常の物語です。

最終巻だけあって、ものすごい厚みです。群像劇を描きたかった、と著者がおっしゃってただけあって、登場人物全員が皆それぞれの新しい道を歩みだす…全巻読んだ後、とても爽やかな風が通り過ぎるような気持ちのよい読後感です。そして、今巻は待望の蓉一と桜井の初Hシーンがあります。とってもうふふな感じですよ。

個人的には、おっさんの桜井がもうかっこよくてかっこよくてかっこよくて…大人〜〜〜マジでいい男。こんな優しい包容力のあるおっさんに愛されて、蓉一はこの後も幸せだろうな〜と想像すると顔のニヤけが止まりません。もう本当に桜井さんかっこ良過ぎ。蓉一のことが可愛くて可愛くてしょうがない様子が、余計いい!いいんだよ〜!は〜たまらん。

でも一つだけ残念なのが、初回版だけですが、出版社の印刷ミスにより、最後のページのモノローグの台詞が抜けています。日高さん、これ見たら蒼白だったんではないでしょうか。私だったら悲しい。ラストのモノローグって、その物語全部を通して、一番重要な箇所のはず。そこを印刷ミス。脱力するねきっと。重版分からは印刷されますが、私は勿論初回版だったので、ラストページに「でも、いつか…きっと」という台詞をえんぴつで書きましたよ。こんなの初めて笑↓(一応、こちらにも正しい画像を載せておきますね)勿論、内容は★5。日高先生お疲れ様でした。


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年々彩々(ねんねんさいさい 秀良子著)
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秀さん二冊目です。もうこの方は上手いな〜お話が。実は絵はあんまり好みではないんだけど、そんな事は度外視するくらいお話の構成もコマ割も間の取り方も全て半端なく上手いです。こちら確か「このBLがヤバイ!2014年版」にランクインされていたような…。秀さん常連さんですもんね。えっと今回この漫画、ある新作落語のパロディの構成になってます。しかもその作者さんに許可を取っての刊行です。そう落語漫画と言えばあの雲田はるこの「落語心中」。私の中でこの雲田さんと秀さん同じ匂いがします。キャラの立て方、お話の構成の仕方、間の取り方。

BLというジャンルは漫画業界の中でも特殊なジャンル。というのも読者の分母が他のジャンルに比べて極端に少ない。なので、よっぽど売れないとヒット作にならないんですね。でもこの分母読者層が…目が肥えてる読者が多いのも事実。つまり、BLで認められた方が他のジャンルで作品を描くと、圧倒的な質を誇れる…そんな修行の場がBLジャンル。ここから他ジャンルで成功した方々として…よしながふみ、雲田はるこ、basso、ヤマシタトモコ、えすとえむ、中村明日美子、水城せとな…ここにおそらく日高ショーコやこの秀良子が今後入って来る可能性があるんじゃないかと…既に日高さんは他ジャンルの話が来ているようなので、数年後には何かの賞を取ってるかもしれません。余談の方が長くなりました。

あらすじは…時は江戸時代、長屋に住む与平は仕事をしないろくでなしの男だった。そこにある貧乏神が住みつく。但し、貧乏神は取り憑いた家の人間が働いた儲けを養分に生きているので与平に働くよう何度も説教するが一向に与平は働かない。最終的に与平を見限る貧乏神。結局その後、与平は胸の病を煩い、その死に際、資格を取り昇進した元貧乏神の死神が与平の死に水を取る。同じく時は江戸。両親から長生きするよう願いをかけられた「寿限無寿限無五劫の劼蠕擇譟覆犬紊欧爐犬紊欧爐瓦海Δ里垢蠅れ…)…長介」世界一長い名前の男が誕生する。この男、この名前のお陰か、全く死なず何百年も生き続け、時は現代へ。死ねない男 長介はホストをして暮らしていた。そこへこの死神を探し当てる。どうやったら死ねるかをこの死神に教えて貰おうと2人は一緒に住み始めるが…

実はこのお話、2つのお話が同じ死神(元貧乏神)というキャラで繋がっている構成。どうやっても死なない人間の末路はどういうものかを実に滑稽に描いている。BL云々以前にお話として面白い。よくこんなの考えられるな〜と唸ってしまうほど。巻末に短編一編が入ってるけど、それはおいといて…何かわからないけど、悲しくもあり、切なくもあり、滑稽でもあり、笑いあり、涙あり…何故か何度も読んでしまう不思議なテンポと魅力の作品。勿論★5。秀さん、BLから早く飛び出して下さい。
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関連記事 : 宇田川町で待っててよ(秀良子著)
関連記事 : 昭和元禄落語心中(雲田はるこ著)
夜空のすみっこで、(ハヤカワノジコ著)
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このBLがヤバイ!2014年漫画版にもランクインしてましたねこの漫画。この作家さん気になってたので少し前に購入してまして、読みまして…要チェックの作家さんになりました。というのもお話の方ではなく「画面構成において」です。以下ネタバレを含みます。

一応あらすじ…小学校の教師である星野は、高校時代の憧れていた人がいた。同じ天文学同好会にいた、ひとつ上の須藤先輩。その先輩と再会したのは、高校卒業から11年が経った後だった。生徒の保護者として星野の前に現れた須藤は、星野に告げる。「おまえはもう二度と会いたくなかったんだ」と…(コミックより抜粋)

この作家さんの前作「えんどうくんの観察日記」も同時購入したんですが、またこれが判り難いお話で…いや、お話自体はかなり単純なんだけど、この作家さんの特徴であるコマ割が特徴的なので、すご〜くお話が判り難いという印象がありますね。

で、今回の「夜空の…」の方は「えんどう…」よりもお話は判りやすかったです。高校生の時に後輩の星野を好きになった須藤が、ずっとそれを引きずっていて、自分の引き取った子供の保護者として再会し再熱し両想いになる(元々最初から両想いだったけどね〜というオチ)というお話です。ですが、この作家さんのすごいところはお話ではなく、画面構成の凄さ!!上手い!コマ割がものすご〜〜〜く特殊で、読みづらい方もおられると思いますが、絵が抜群に上手いので、サラサラサラと描かれていますが、小さいコマでも状況がよくわかります。しかも乙女の星野先生とツンデレ先輩の須藤、そして須藤(が引き取った)の子供の翔太君もツンデレで、須藤ツンデレ親子揃って星野に胸キュンな設定はBLとしてど〜なの?という感じですが、とても可愛く表現されています。

ですが…とにかく見開きのページは圧巻!心理描写を見開きページいっぱいに、文字ではなく絵で表現しているので見応え充分!前作「えんどう…」よりもこちらの方がより繊細にその表現が炸裂しています。

ただ一つ惜しいのは、この作家さん…キス止まりです。Hシーンはなし。朝チュンです。あんだけ画面で心理を盛り上げておいて、ここでおあずけですか?みたいな猛烈な消化不良感が満載。これでキチンとHシーンまでこの素晴らしい画面構成で描き上げて下さったのなら文句なしの★5なんですが、そ〜いう理由から★4。う〜ん色んな意味で惜しい作品。とにかく絵と画面構成コマ割は独創的で、ものすご〜く参考になる作家さんです。今後はHシーンをキチンと描いて下されば個人的に言うことなしですね〜^^
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或る夜(ヨネダコウ著)電子書籍
 JUGEMテーマ:BL漫画
「Nights」の続編ですね。同人誌で発表された20数ページが電子書籍で読めます。続編と言うよりは番外編小話って感じ。ただあの2人が嫌みの応酬をしながらヤってますなお話ですが…またこの38才のエロいおじさん間崎に会えるだけで、数百円の価値はある?!かな〜どうかな〜って感じですね。出来れば本でごろごろ寝転んで読みたいな〜。

あらすじって程のあらすじはないんですが、でもこの2人のやり取りと言うか空気感がいいんですよね〜。しかも38才のおじさんが乾いた嫌みを言いながら、淡々と年下にエロで甘える図は…なんとも言えません。

最初はヨネダさんの良さは「どうしても…」では全くわかりませんでした。特に嶋君が乙女だったしね。でも、他の作品を読んで、繰り返し作品を読む内に、キャラの持つ空気感とか男っぽさとか、独特の世界感があるな〜と最近思う様になりました。

今回は、ヨネダさんの作品の中でも1.2を争う好きキャラなので、出来ればこの間崎さんだけで一冊丸っと読みたい、それもきちんとしたマルサのストーリーで。ですから、値段とページ数の少なさを考慮すると★3.5 これがちゃんと一冊の本になったら★5は確実。ヨネダさん、忙しいと思いますが、もっと描いて下さい。
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「憂鬱な朝5」日高ショーコ著
 JUGEMテーマ:BL漫画
来たよ〜叔父&甥の褌カップルも既に5巻。今回はHシーンはなくキスシーンのみ。それでもここまで読者を引っ張ってきた引率力はすごいと思うこの作品!

あらすじは、こちらの記事を参考にして頂いて、ここでは割愛。

発売からだいぶ経ってますのでアレなんですが、今回はお話の方が殆ど森山邸舞踏会での密室漫画となっている為、期待するHシーンはなくキスシーンのみ。でもこの漫画、BLというジャンルに捕われることなく、とてもとてもハイクオリティな作品に仕上がっています。今巻はその佳境とも言える登場人物勢揃い巻。それぞれの登場人物の思惑、策略が入り乱れ、密室ながらスピーディに展開していきます。

普通のサクッと読めるBL漫画ではありません。かなり頭を使います。巻を増す毎に成長していく若い当主暁人。最初はその暁人を陥れようと画策していた張本人で家令の桂木との主従恋物語。本当に面白くよく出来ている作品です。

時代背景や時代考証も含め言葉使い一つとっても大変なこの漫画…日高さんはアシスタントを雇ってなく、お話の原作者のタキエさんとお二人で漫画の作業をされているとインタビュー記事にありました。アシスタントを使う漫画家が当たり前の中、このクオリティは全く凄い!の一言です。

主人公の2人が深く愛するが故、お互い相手の為だけを想い、自分を捨て行動していくその心情の揺れがつぶさに見れる見事な5巻。勿論★5 終わって欲しくない作品の一つです。
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僕の幸福を紹介します(ロッキー著)
JUGEMテーマ:BL漫画
以前から追っかけていた絵描きさんの初コミックスです。漫画描かれているとは知らなかった。最近、一迅舍でデビューされている方は、このパターンが多い。一迅舍は絵柄を重視する会社なので、この辺りを狙っているのでしょうか。ちょっとBL絡みのイラストを描かれている方にBL漫画を依頼するというパターンかも。実際、それでBL漫画を描かれ始めた巧い絵描きさんが続々とデビューされていますね。

という事で、まず一冊で4つの短編のお話が入っています。高校生×兄の友達、新入社員×年上の社員(前後編)、男子校高校生×先生、出会い系デリ高校生×依頼主の研究所職員という4パターンのCP。

表紙をご覧の様に、この方、とにかくイラストが綺麗です。本当にイラストが巧い方でしたから。それが今回は漫画です。短編という事もあるかと思いますが、やはり心情の追い方が一辺倒な感じがしました。そして、これはこの方のトーンだと思いますが、お話はそうでもないんですが、全体的にトーンが暗めです。攻めがクールで受けが可愛い。このパターンの繰り返しな様な気がしますね。なんというか、熱さがない、とでも言うのかな〜。なので、そ〜いうクールな感じが好きな方にはいいかも。私は絵を観てるだけで満足ですが。

今後は、出来れば短編ではなく長編に挑戦して頂きたい。そしたら、どこかでブレイクスルーするかもしれませんから。という事で漫画としての評価は…ごめんなさい★3。
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飴とキス(秋平しろ著)
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大好きな作家さんです。文句なく上手い!絵もコマ割も構成も背景も構図も…そしてセンスも。この作家さんは、一時ブログ村にも登録されていたので、その頃のサイト漫画を読まれていた方もいらっしゃるのではないでしょうか。とりあえず、今回は初単行本おめでとうございます!ということでレビュー。

あらすじは…小さい頃から貧弱で不細工で、モテたことなんて一度もない。だからせめておしゃれには気を使いたい。そうして気づけばショップ店員になっていた前田大希には、好きな人がいる。ファッションビルの本部社員・楊井春久だ。優しくてかっこよくて、気さくに接してくれる憧れの人。でも、1ミリの可能性もない恋だと自覚している。そんなある日、勢いで言ってしまった一言「僕の顔に、キスできますか?」に、楊井にファーストキスを奪われてしまい…(一部コミックより抜粋)

本当に簡単な簡単な線でサラサラと描かれていますが、とても綺麗な絵柄です。絵が上手いってこ〜いう人のことを言うんだろうな〜といつもじっと眺めています。今回、受の前田君なんて、もうグリグリって線だしね。それでも可愛く見えてしまうマジック。攻の楊井さんはイケメン設定ですが爽やかさが半端ないです。いい人過ぎて…。こんな人が実際いらっしゃったら探しに行きますよ〜モテて仕方ないだろうイケメン振り。

実際には、このストーリーは「男だろ?」という部分は余りありません。前田君を女に置き換えても違和感はナッシング。楊井さんが「…男の子とつきあうの、はじめてなんだ」って言うシーン以外は。前田君、超女々しいですしね。でも、私はこの方の描く雰囲気が大好き!それはもう文句なく。生理的に好きなんです。どなたかがイシノアヤと似ていると書いてましたが、私は現・佐原ミズ、同掲載紙CRAFT時PNの夢花李と似ていると思いました。どこかアットホーミングな感じ。それでいて絵とセンスが抜群!

あとがきに紳士が大好きと書かれていましたが、デビュー前からずっと描かれていた長編漫画の山元氏が即座に浮かび上がりました。超絶黒髪インテリ紳士山元とチャラ男社長の物語で、かなり長い長編でしたが、山元氏が生粋のノンケ設定でしたので、エロシーンはキスさえなし。それで何百Pも書かれていましたが、ものすごく大好きなお話でした。商業誌では難しいとは思いますが、あれは是非又、読んでみたい作品の一つです。どうぞ編集さんがこの記事を覗いていましたら よろしく、という事で。一応、この「飴とキス」は大好きな作家さんの初単行本ということで★5。
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テンカウント2巻(宝井理人著)
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密かに楽しみにしていましたこのシリーズ。宝井さんの著書は全て持ってますが、今回のが一番エロいです!おそらく描いているご自分の中で、段々とエロに対する免疫力が上がって来たんでしょう。初の単行本である出世作セブンデイズは2巻通してキス止まりだった作家さんと同じ著書とは思えません。このタイプの作家さんは心理描写を主に描かれるので、エロなしでもBLとしては成り立つんですが、そこにきちんとしたエロを描かれると、ぐ〜んとBLとしての幅が広がりますね。今後いい意味で、どんどん進化される作家さんだと思います。
 
あらすじは、偶然知り合ったカウンセラーの黒瀬から、不潔恐怖症を克服するための個人的なカウンセリングを受けることになった城谷。2人は週に一度、黒瀬の職場近くのカフェで待ち合わせ、「暴露反応妨害法」という療法を実施しはじめる。回を重ねるごとに2人の心の距離も近づいてゆくが、ある日、突然黒瀬がしばらく中止しようと言いだす。ショックをうけつつも、他の人とも実施してみるようにという黒瀬の言葉に従い、会社の友人・三上に協力を頼む城谷。次に会う時は、今度こそ一緒に食事ができるように…そう思って頑張っていた矢先、偶然黒瀬と再会、一方的にカウンセリングの終了を告げられ、自宅に引きこもる城谷。心配した三上が黒瀬に連絡を取り…。(一部コミックより抜粋)
 
潔癖性の城谷が受なんでしょうが、この方の描かれる受はいつも女性みたいな感じがします。セブンデイズでは、結局Hシーンはなかったので、どちらが受かは判明せずじまいでしたのでアレなんですが、基本受はかなり女々しい感じです。BL王道特有の受ですが。
 
ただ、今回は潔癖性というキーワードがあり、それに焦点が当たっていて「男なんだけど」という部分には、あまり触れていないような気がします。で、2人共に男との過去があり、そこの部分が、もしかして共通部分になっているような気がしますね。
 
城谷が黒瀬に対する気持ちが揺れ動く様は、とても丁寧に描かれています。反して攻の黒瀬君はドSのむっつりスケベという美味しいキャラ。しかも細身の筋肉質の黒髪という最強のキャラ設定。ど〜のこ〜の言ってますが、萌え要素は満載です。
 
それから、絵について。綺麗ですね〜背景も描線も身体のラインも表情も。今回、黒瀬君の筋肉質な身体のラインに見惚れました。患部の描写もリアルです。やはり、漫画として何度も読み返してしまうという事は、面白いんだと思います。この巻は著者のエロ描写の成長度に★5。
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「遠い日の蝶」宮城とお子著
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宮城とお子さんの前作「G線上の猫」の主人公の従兄弟である佐紀のスピンオフ本です。相変わらずの繊細な線で描かれる音楽物。一応、巻頭にはアメリカに旅立った理也が突然、日本に帰国し、篤志のむさ苦しい家を訪ねる短編も入っています。

あらすじは、ピアニストとして活躍中の成川佐紀は、ある演奏会に出る為、従兄弟であり、バイオリニストである成川理也と一緒に、とある別荘に招かれた。そこで、学生時代につきあっていた男、アーヴィンと最悪の再会を果たす。互いに想いを残しながらも、自分のプライドと意地から素直になれないまま別れた2人が肌を重ねるその理由とは…。

絵は相変わらず綺麗ですし、描線も細く、画面処理がとても綺麗な作家さんです。でも…よくわかりませんが、私のBLに求める趣向が変わってきたのか、この作品は何故か馴染めませんでした。まずセリフやモノローグの文字が多過ぎて画面が横滑りしました。それから、G線上の時もそうですが、主人公が…受けが…女々しい…様な気がする。やっぱり趣向が変わってきたんだと思います。

攻めのアーヴィンの心の動きや佐紀とのすれ違いも、う〜ん、そんな昔の男の手紙が出てきたくらいで落ち込んだり、嫉妬したりするかな〜男の人がって思っちゃう。するんでしょうね男も。でも、とにかく、G線上もそうでしたが、始終悩んでいます昔の事を。ごめん、こんな言い方しか出来なくて…なんだろう…宮城さんの描く男性に男を感じないのは…。

ただ今回、冒頭の理也と篤志の濃厚Hシーンと本編の佐紀のHシーンも盛りだくさん。G線上よりもH度は高めです。という事で、宮城さんファンには申し訳ないけど★3で。
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「月影」SHOOWA著
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表題作「月影」は昭和初期の色街の郭での少年と医者の悲恋物語。これの続編が「逃げ水」。その他に「ホモ連戦隊 守るんジャー」「罪隠し」「ジュグリノ・ジュルノ」の短編3本立の合計5短編。

SHOOWAさんってシリアスとギャグの両方を描く不思議〜な作家さんで、この本は麗人初コミックスなので、こういう雑多な短編集になったと思うんだけど、表題作2本立以外は意味不明な作品って印象。じっくり読んだって気がしないんですよね。先日の井上佐藤さんの時にも書いたけど、実力のある作家さんは、出来れば表題作一本長編でじっくり掘り下げて読みたい派。今回も麗人だから仕方のないことなのかな〜

という事で表題作のみの感想ですが悲しいながらも最後には少しほっこりします。2本立なお陰で、主人公少年の成長物語になっており、時を経て色々な愛の形を学んでいく過程がSHOOWAさんならでは。結構重いテーマですので、やっぱりこれ一本でじっくり一册通して描いて欲しかった。表題作だけなら★4コミックス通してなら★3。麗人さん、次に期待します。
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