sora、sora組のBL漫画制作、お仕事情報や雑記等…
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3月のライオン10巻(羽海野チカ著)
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待望の10巻。まるで作者が「命を削って描いてるような漫画」というのがこの作品を読んだ正直な感想です。あらすじはこちら。

今回はひなちゃんが高校に行きだしたりと、色々とマイナー進展もありますが、何と言っても後半の川本家の離婚した父親登場で大波乱の川本家と主人公零君の爆弾発言が見物です。

が、そういう部分の感想は他の方がいっぱい書かれているので、私は別の感想を。

今回、特に目を引いたのが「もうひとつの家」というエピソード。初めて零があの家に自分から帰ります。もう読んでいて身が引きちぎられる想いでした。それだけ零が大人になった証拠として、あえて今10巻で、このエピソードを著者は挿入してきます。

初めて語られる零を引き取った幸田の妻の視点。結構主要な人物であるにも関わらず、今まで一切作品に気持ちが出て来なかったキャラの視点。う〜ん巧い!

こ〜いう色々なキャラの視点から、本筋を遠回りしながら、本筋とは別に絶妙なタイミングでポンと惜しげもなく挿入してくる著者の緻密さ、主人公の成長を表現する手腕は見事としか言いようがないです。

多分、私自身がこ〜いう多面的な視点の表現方法が好きなんだと思うんだけど、本当に巧いな〜としか言いようがない。手塚治虫文化賞大賞を今年受賞し、後世に残る作品だと思います。勿論★5
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>以下はweb拍手のレス返信です(心当たりの方は反転してお読み下さい)
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「花咲ける青少年」特別編3〜5巻(樹なつみ著)
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大好きな樹なつみの花咲けシリーズ特別番外編一気に3〜5巻の最終巻までのレビューです。いや〜楽しませて頂きました。こんな言い方おかしいけど、本当に樹なつみは漫画が巧い!
 
本編が描かれたのが約20年前。舞台化と原画展の記念イベント的に始まった番外編が、おそらく出版社の予想に反して余りにも反響が良かった為、腰を据えてじっくり一人一人のキャラの過去を掘り下げた番外編と、最終巻は彼らのその後の物語が描き加えられ、本編+特別編で更に作品の質を1段も2段も上げる結果となった作品。
 
まずは3巻。賛否両論のノエイ編。私は本編のノエイより好きでした。あの堅物ノエイにも、こんな滾る様な熱情があったのかと思わずにいられない。心の底にずっと仕舞いこんでいた恋心を確かめにいくノエイの男らしさが際立ちます。この番外編でノエイの男度がグッとアップ。
 
更に3〜4巻に掛けてのマハティの第二正妃セレイラの後宮物語。セレイラはセドリ家出身のナジェイラの祖母。花鹿の祖母キャスリーンの消息を調べた人物。ここで新たな美形キャラ、ナイルが登場。国王であり夫であるマハティには尊敬の念を抱き、側近のナイルには密かな恋心を抱くセレイラ。好きとか愛してるとか、そういう言葉は一切使わずに、行間だけで声に出せない恋心を画面一杯に醸し出す樹氏の手腕に脱帽です。読後感が幸せ〜な一編。
 
4巻の後半は打って変わって、なんとあの謎の人物、立人の父 視意と立人の幼少時代の物語。あんまり評判は良くないんだけど、私はすご〜〜〜く好きな一編です。とにかくこの視意が色っぽい。そしてなんと、視意の本当に好きだったのは、あの○リーだった!という裏設定が最後に大きな色香を添えています(ん〜こういうちょっとBLっぽい裏設定は大歓迎!)
 
最終巻の5巻は大トリを飾る立人編。過去を綴った今までの番外編とは異なり、本編終了後、倣家を離れた立人の行く末を中心としたお話。
 
ギヴォリ島で花鹿と静かに隠遁生活を送っていた立人に、復帰を望む倣グループの現総帥 符義からの打診に加え、ハリーの会社の乗っ取りを企む若き野心家”パラグーダ”グリークの接近が重なり、立人は再び自分の意思で、苛烈なビジネスの闘いの場へと舞い戻ります。
 
スピーディかつスマート、胸のすく様な立人本来のビジネス超手腕が炸裂。ここに来て一回りも二廻りも大人の男に成長した立人に出会える微塵も期待を裏切らない最後の番外編。
 
また、最終話だけあってキャラ総陣が次から次へと登場し、それぞれのその後が見れるのも楽しみの1つ。特筆すべきは1〜4巻の番外編で新しく登場したキャラ達を再登場させ、その後の花咲け総陣達を更にもり立てています。そして改めてこの作品は『人間同士の絆の深さを描いた作品』だったのではないかと再確認。
 
樹氏自身にとって主人公が女性なのは確か、この作品とデーモンサクリードの2本なんだけど、彼女の描く男性と女性の魅力の質が天と地ほど違いがあるのは もう一種の謎ですね〜男性はどれもこれも垂涎レベルなのに…
 
とにかく、その辺のイケメンなんちゃらレベルではなく、男性を描かせるとその美オーラが半端ない樹氏の眼服な作品でした。勿論★5×5
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LE THEATRE DE A & B(中村明日美子著)
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今日ご紹介するのは大好きな中村明日美子のゴスロリ漫画本AとBの2冊で1セットの大型本です。実はコレ「ゴシック&ロリータ」という雑誌に連載されていた短編を寄せ集めた漫画本なんだけど、中を見ると…漫画は漫画なんだけど、もうイラスト集並みの美しさ どんな感じかと言うと…
こ〜いう絵や
こ〜いう絵が…
これでもかっと。明日美子さんの趣味満載?!美しい不思議ワールドが美麗なペンタッチで余すことなく大型本2冊の中に収まっています。
そして、肝心の漫画ですが…ファッション雑誌?!掲載ですが、すべて1話完結(シリーズ化しているお話も有り)の不思議ファンタジー。
アリス、サンタクロース、天使、悪魔、吸血鬼、聖職者、人形、帽子屋、東洋人、謎の探偵等々…ワンダーワールド。
しかも、ご覧の様にすべて2〜3色刷りの為、見応え読み応えは充分。大型本でこの方の睫毛バシバシのキャラクター達を見ると、もう本当に溜め息が漏れます。
しかもお話が1つ1つグッと来る。一話たった8〜16pなんだけど、ストーリーも短いながらも とてもしっかりしてるし、私の大好きな幻想の挿絵画家カイ・ニールセンを彷彿とさせる絵の流線タッチ。漫画というよりは短編童話集を読んだ様な、ちょっとホロッと来ながらも幸せな気持ちになる不思議な読後感です(勿論、いつもの明日美子節のギャグのノリも健在!)

これ読んで明日美子さんって、おそらく童話も描けるだろうなと。中村明日美子童話集なんて〜のも将来ありうるかもしれません。

耽美、ゴスロリ、Doll、童話、不思議の国のアリス等々がお好きな方には垂涎モノですが、普通の漫画本ではないので今後増版がない可能性があり、欲しいと思われた方は買っておかないと近い内、手に入らなくなる恐れがあるのでお早めに。勿論★★★5
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失恋ショコラティエ7(水城せとな著)
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ドラマが始まりましたね〜失恋ショコラティエ。それは後ほど。まずは7巻の感想から。水城せとなカラーが出て来たな〜という感じ。ついにヤッちゃう2人だけど、そこで特にサエコの天然悪女振りが加速します。読んだ後味が気持ち悪いという意見も多々ありますが、その部分こそが水城せとなたる醍醐味でドロドロしてなんぼですから〜そこは外せないでしょ〜笑

理屈じゃない人を好きになる気持ちをドロドロと描かせたら、この人の右に出る者はいない水城せとなの名作BL「俎上の鯉は二度跳ねる」(そのレビュー記事はこちら)では、これでもか〜〜とその部分が描かれていますが、この作品、件の俎上程ではありませんが、巻を増す毎に「普通じゃそこまで描かないでしょ」な部分がじわじわ〜と。

水城せとなは必ずラストを構築してから漫画を描き始めるんですが、いつも先の展開が全く読めないのが彼女流。もしかしたら、この漫画、タイトル通りの「失恋ショコラティエ」の失恋ぶりの生き様を単に描いているだけかもしんない。

大体この漫画、誰かを次第にどんどん好きになっていくという普通の恋愛漫画とは真逆から始まってますから。主人公の爽太は、長年好きなサエコにメッタ切りに振られてもメゲるどころか、それを原動力にショコラティエとして生きていきます。

そのサエコはケロッと結婚してとっとと人妻になりますが、この2人がくっつくには必ず誰かを傷つけなきゃならない。知らないとはいえ爽太は薫子を傷つけ続けていますし(それは薫子の勝手だけど)今巻では、わかっていながら 爽太は えれな を傷つけます。そして、爽太に傷つけられ続ける薫子も、その鬱憤である自分の感情をストレートに えれなに ぶつけ、えれなを傷つけます。このループ、何?

薫子は女性の立場からすると共感部分が多く、又、女性の賛同者も多いキャラですが、私の意見は…今回、薫子がえれなを傷つけるのはルール違反だと思います。むしろ、その感情は爽太に直接ぶつけるべき。しかも、お父さんにサエコが泊まっている事を告げ口する辺り、かなり頂けない。

それならまだ確信犯のサエコの方がマシですね〜。サエコは確かに女性から見れば何もかも計算尽くめで同性の嫉妬の対象ですが、自分の感情を人にぶつけたりはしていません。そこがサエコと薫子の違い。そ〜いう部分を男性は生理的に嗅ぎ分け、判断しているんじゃ〜ないでしょうか。

薫子は…女としてカラカラに乾ききっていますが、そんな薫子に今度はサエコが自分の手管を伝授し始めます。ここは中々面白い展開。

という事で今巻の評価は…う〜ん、この漫画、色々あるけどやっぱり面白いと思うから★5で。

あっそうそうドラマの話ね〜。月9だけあってドラマに華がありますね〜毎回楽しみ。で、松潤の爽太は意外とハマってるな〜と。水川あさみはありえない適役。しか〜しサエコの石原さとみは…違うでしょ〜と思うんだけど「プアウーマン…」辺りから石原さとみが日本の男性陣の中で、ある意味サエコみたいな存在になりつつある事を考えれば、意外とコレはコレで納得かも。

で、一番違和感あるのがオリヴィエの溝端順平!これならまだ のだめ のシュトレーゼマンの方が外人だから!まんま日本人だし、しかも演技下手だし…外人か一歩譲ってハーフで。ウエンツとか城田優とか…私は意外と日本語がたどたどしくてもいいから、ジェジュンとか、綺麗系の韓流とかの方が良かったんじゃ〜ないかと思ったり。とにかく溝端順平はミスキャス!

上記の感想にも書きましたが、この物語は主人公が好きなサエコに振られるところから始まっているので、物語の着地点が全く見えません。しかも原作はまだ連載中。でもドラマは1クールと決まっているので、ドラマのラストは既に決まっているはず。これで爽太とサエコがくっついてハッピーエンドで終わりだったら怒るよ私は。

1つ7巻で不満なのは、一番のお気に入りキャラのリクドーさんが出てこなかった事。彼が出るだけで何故か場が和むんだよね〜だからもっともっと彼を登場させて下さい!

↓今回コミックス風にイラストを描いてみました。人様のカラーを参考にしていると、塗り方とか色の使い方とか参考になりますね〜

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昭和元禄落語心中(雲田はるこ著)
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すご〜〜〜く気になっていた漫画。又も大人買いです。大人で良かった。一言、とにかく面白い!! 現在4巻まで刊行されていますが、絶対に大人買いをお薦めします!1巻ではこの漫画の良さはきっと伝わらないから。(以下ネタバレを含みます)

雲田はるこはココでは有名なBL作家さんですが、恐らく初めての非BL作品。講談社のITANという雑誌の連載作品ですが、編集さん、よくぞこの方に非BLを描かせたな〜と。いつも思うけどBL界って本当に人材の宝庫。最近ではオノナツメ (basso)、えすとえむ、ヤマシタトモコ、阿仁谷ユイジ等(ら)に次いで この雲田はるこがBL出身から別ジャンルで新境地を開いた作家さん。

では、あらすじ…満期で出所の模範囚が直行した先は寄席。昭和最後の落語大名人 八雲(やぐも)の元へ弟子入りを嘆願し、その場で俗名 与太郎(よたろう…落語用語でバカでまぬけな男の事)と言う名前を貰い、そこから与太郎の落語人生が始まる。一方、八雲最大の亡きライバル助六(すけろく)の忘れ形見 小夏(こなつ)は同じ屋根の下に暮らしながら、八雲の事を心底嫌い「助六(父親)を殺したのはお前(八雲)だ」と言い八雲に恨みを抱いている。2巻の中編〜4巻(恐らく5巻まで)は八雲と助六の過去編。助六の才能を一番理解し愛したのは八雲だった。

これ読むとね、生の落語を寄席に行って聞きたくなる!落語って、こんなに面白い世界なの〜と思ってしまう。ココが作者の狙い。落語の考証がどうのこうの言う人は あるかもしれないけど、単純に漫画作品として面白いの。これは文句抜きに。

著者のBL作品「新宿ラッキーホール」の時に「この作家さん、心情表現が抜群に上手いな〜」って思ってて、でもBL作品だから1册でシリーズが完結してしまうには勿体ないくらいのキャラの立ち方、ストーリー展開だったけど、それが今回見事に その才能を余す所無く開花させた作品。

私はこの方、絶対非BLの方が向いてると思う。理由は二つ。一つはBL特有の色んな制限がない事。二つ目は絵柄。癖のある曲線的な描線なので、BLだと それが裏目に出るけど非BLでは、それが「味」になる。

そう、BL作品の時は、絵柄が勿体ないな〜と思ったけど、今回はこの絵柄が最大限に生かされ昭和の風情を漂わせながら江戸の粋を描く。そして、著者特有の描線から醸し出される独特の艶かしさに、読みながら背中がゾクゾクする(だって着流しだらけ〜v)

特に主人公の一人、八雲の一人称が「アタシ」なんだけど(決してオネェじゃ〜ないヨ)古き良き江戸の彼の滑る様な「べらんめェ口調のセリフ」が…もうもうツボ!本当に「あ〜漫画って面白い」と思わせてくれる作品。勿論★5555555(最近コレばっか、でも幸せ♪
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3月のライオン(羽海野チカ著)
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躊躇していた羽海野チカの連載漫画。読むなら大人買いだろ〜と一気に8巻まで。読みました…泣いたとか泣いたとか、そんな言葉で言い表せられない。圧倒感…こ〜いう漫画家って、何十年に一人だな〜って思う。

あらすじ…東京の川沿いの下町に一人で暮らす17才のプロの将棋棋士 桐山零。彼は幼い頃、事故で家族を失い、深い孤独を抱えた少年。そんな彼の前に現れた温かい3姉妹。彼を取り巻く将棋界のライバルや仲間。様々な人間が、何かを失い、何かを取り戻し、育んでゆくヒューマンストーリー。

この題材を男性が描くとリアル一辺倒になってしまうのが、この作家が描くと、少女漫画らしさ、可愛らしさ、今風と相まって、読者層が一気に広がる。本当に大人から子供から男性から女性から老若男女を問わない。そこもすごい。

この漫画、マンガ大賞2011とハチクロでも受賞した講談社漫画大賞を連続受賞している。著者の連載作品はご存知ハチクロとこの作品の2作品のみ。でも既に品格は大御所の域。ご本人のお人柄はあとがきからもわかる様に、奢った所が微塵もない。だからこそ、あのキャラクター達が生み出される。

ネームの上手い漫画家投票では1位。それも頷ける。とにかく、その紡ぎ出される「言葉」がすごいのだ。ハチクロの時も泣いたけど、今回はその比じゃ〜なかった。感想は色んな人がどっかで上手く書いてるので、私は自分のヒットした部分だけ。

実は一番スゴいと思ったのは…漫画の中で「あれは将棋の鬼だ。ギリギリ…人の姿を保っているだけの」と表現される将棋界の名人「宗谷冬司」。こんなキャラクター今まで見た事ない。ただ強いとか、努力の人とか、神の域の人とか、そ〜いうキャラはゴマンといたけど、このキャラクターの表現力は、群を抜いている。

私が一番好きな場面は、彼ら2人が対局した時、主人公の零の中に「まるで 銀色に光るまぶしい水が すみずみにまで 流れ込んでいくようだった」と表現される場面。そこだけ切り取られた様な不純物が全くない真っ白い次元。そこに一瞬でも浸かった事がある人間だけが知り得る「えも言えぬ心地よさ」

抱え込んだ不幸の大きな塊を、一つ一つ溶かしながら、様々な人間と出会い成長していく主人公の零。その零が「将棋の神様」に触れた一瞬の白い次元。汚れた後なのか、元々汚れてないのか、その「神様」は見た目も殆ど年を取らない。神とたとえられる その一方で誰かが言った「きっと 悪魔っていうのは ああいう顔して いるんだろうな」…それが宗谷冬司。

もうね、この宗谷冬司の絵がね…とてつもなく美しいんです 何度も見ちゃう。この先、主人公の零がこの神様と どう触れていくのか…

この作品、3姉妹の中2の次女が学校でいじめにあい、そこからいじめに対しての闘いが始まったりと、将棋だけを取り上げている漫画じゃ〜ない。女子高生、サラリーマン、スポーツマン選手、主婦…どんな層の老若男女が読んでも、必ずどこか自分の心にヒットする部分がある極めて希有な作品でもあります(最初に言っとくけど、キャラの半分はおっさん&じ〜さんだから)

ウンチク垂れるより、まず読んで欲しい。つか、読まなきゃ損するよ的な作品。勿論★555555。すごい、スゴ過ぎる〜
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Vassalord 完結(黒乃奈々絵著)
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ついに大好きな黒乃奈々絵さんの吸血鬼カップルの趣味本「Vassalord.」が7巻で完結です。あらすじは過去記事のこちらアニメイト特設ページにPVもあります)最後までスピード感溢れる疾走でした。伏線も謎も脇役も一杯で かなり込み入ったお話だから、ま〜色々とツッコミどころはありますが、それよりも私は主人公レイフロのホモくささとエロ可愛さとチャーリーに対する愛情の深さが、こう…キュ〜〜ンと

とにかくキャラクターがそれぞれ個性が際立ってていい!また、黒乃奈々絵さんは有名なのに、シリーズを完結させたのはこれが初めてらしく、それもびっくり!! 物語を完結させるって骨が折れるけど、とてもご本人にとっては感無量だったんでしょうね〜。そのお気持ちがあとがきからありありと伝わってきます。

個人的に黒乃さんの絵柄が好きだし、何よりペンタッチが洗練されていて眺めるだけで眼福 それに大好きな吸血鬼モノ。何度もエロい吸血シーンが出て来ますが、7巻のラストの「しよっか?食事。」とレイフロが服を脱ぐシーンから2人の全裸吸血シーンが…ものすご〜く幸せそうで…ハァ━たまらん(-д-;)

実は今回のラストは「ここからが本編だろ〜」という終り方。続きを描こうと思えば絶対に描けるラストになってますので、きっといつかどこかで又彼らを描いてくれると思っています。それでも黒乃さん初のENDマークですから、とりあえずはおめでとうってことで

作品的には何度もいいますが ツッコミどころ満載なんです。でも、それよりも この漫画のすごいところは黒乃さんが「ご自分の趣味本」と言い切って、とにかく彼らを描くことが、楽しくて楽しくてしょうがないというお気持ちが直に伝わってくるところ。そ〜いう意味で…う〜ん★4
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姉の結婚(西 炯子著)
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先日から拍手がえらい事に!たくさんぱちぱちありがとう!!

と言う事で正月に一杯仕入れた漫画のレビューをぼちぼち消化して行こうかと…今回はレディース話題作品のレビューです。「娚(おとこ)の一生」で大人気を博した西炯子の最新作。と行っても既に4巻まで刊行。私はその内の2巻まで購入。

あらすじは、東京から故郷に出戻ってきたアラフォー独身女性ヨリ(39才)に突如としてストーカーの様につきまとうイケメンが目の前に現れる。その男、少年の頃からヨリを女神の様に密かに崇めていたホワイトポーク(白い豚)というあだ名を持つ超ブサメン男子で、現在は人気イケメン精神科医・真木。しかし彼はヨリとそっくりの妻を持つ、れっきとした妻帯者だった。

まずは先に謝っておきます。ごめん、ダメ…この作品。この前の「娚の一生」は海江田というおっさんキャラが良かったから、かろうじて最後まで読めたけど、今回は主人公男女2人が同級生の39才というかなり微妙な設定が一つのウリの作品。

そのアラフォー男女の「一筋縄ではいかない恋愛」がメインなら、ソコにもっとリアル感が欲しかった。男も女も39才となると、それなりの年を喰ってるワケで…それでも女はかなりの努力で39才は皺一つないキラキラで描いてもまだ許せるけど、男の39才で昔ブサメン今イケメンって(あの福○雅治でもアレなんだから)現代の39才の一般日本男性の頭のてっぺんと腹回りがどんな事になっているのか知らないんじゃ〜ない?!とつっこみの一つも入れたくなっちゃう

例えば、ヨリと真木の妻がたまたま同じ店で、たまたま同じ服を買い、たまたま同じパーティに出席し、そこで真木が昔から好きだったヨリにそっくりの妻と結婚した事が露呈するという場面。これだけたまたまが重なると、少女漫画の主人公が雨の中ずぶぬれになった猫を拾っている彼をたまたま偶然目撃しちゃったよ〜漫画を彷彿とさせるのは私だけでしょうか

キャラがどうとか、そ〜いうの以前の問題で、恐らくこの作家さんのノリが、たまたま私に合わないんだと思う。なんと言うか…主人公の過去の心の傷を含め、設定にリアル感が全くないので、お話自体にまずのめり込めない。どこまで行っても上滑りな絵空事って感じ。なので今回のは…多分続きは買わないと思う。

勿論、漫画は絵空事なんだけど、そこにキャラの魅力なり(ファンタジーであったとしても)設定のリアル感なり、世界観なり、どこかに一本でも筋が通っていれば、その世界の中にグイグイと引っ張られるんだけど、多分、前回の「娚の一生」のラストで感じた「質の薄っぺらさ」が、この作品には最初からプンプン匂ってて…ダメなんです個人的に(西さんファンさんごめんなさいっ

絵はとても見やすく、描線も綺麗だし、イケメン具合もソコソコいい感じなんですが…これはホント相性の問題なのかもな〜という事で☆2です。辛口でごめんね
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うた恋い。3(杉田圭)
 
待ちに待った3巻です!う〜んたまらん!今回は清少納言と彼女を取り巻く人達の物語。左の男性は一巻に登場した藤原義孝の忘れ形見の息子、藤原行成。ちょっと生真面目でツンデレな彼が可愛い!(顔は似てますが性格は全然違います)

1巻は百人一首の選者である藤原定家を中心に、様々な人物の和歌の小話をオムニバス形式で構成していましたが、2巻は小野小町を中心とした物語。今回の3巻は清少納言が中心です。

まず、巻を増す毎に構成力がアップ!かなり緻密に練っていますね〜。杉田圭、やっぱ上手いな〜絵も構成も「今が旬」の脂の乗った作家さんだと思います。

清少納言と言えば「枕草子」ですが、これがどのように、どんな政治的な思惑や事情があって書かれたか等々…時代背景を踏まえて、様々な人間模様が丹念に描かれています。

↑上の表紙では、ちょっと強気でじゃじゃ馬な清少納言というイメージですが、本編を読むと一人の女性としてとてもチャーミングです。又、その瑞々しい感性故に時代に翻弄された彼女の運命を廻りの男性達はどの様に見ていたか…その描き方が上手いです。

3巻の中で1番好きなエピソードは、清少納言の兄 清原到信が結婚を約束していた幼馴染みに振られた際、自分の非を認め「彼女を責められない」と言った時、父である清原元輔が息子に「そう思うなら なおさら、責めるぐらいの事はしてやりなさい」と言うシーン。こ〜いうトコが、この著者の懐の深さを思わせます。

そして〜とにかく描く男性が一人残らずカッコいい!!(私的に3巻では藤原実方というイケメンがツボでした)そして男女とも描く人物それぞれが、とても人間臭く魅力的。だから読んだ後味がとてもいいんですね〜(やっぱり漫画はキャラが命)

杉田圭の性別は公式には発表されてませんが、描く男性に妙な色気があるので、私は著者は女性ではないかな〜と思います。(男性を装ってますが…業界ではよくある話)又、紫式部、小野小町、清少納言の3者3様の「仕事を持つ女性」の心の葛藤の描き方が、男性ではここまでリアルに表現出来ないのではないかな〜とも思ったりします。

付属のDVDは、1巻で登場した藤原道雅と当子内親王との恋物語「うき世の月」。通常のアニメの様に、声の収録もなく派手な動きもありませんが、絵と文字だけでしっとりと魅せ、それが余計に平安情緒を醸し出し、最後にはきゅ〜んと来る内容です。

ここ数年の私の中では一番のヒットシリーズ!とにかく絵も構成も読ませます!アニメ化も決定された様で、今後も見守ってゆきたい作品の1つです。勿論★5つ!!

余談ですが…2巻までのキャラ投票が出てました。なんであの異端児 陽成院貞明が ぶっちぎりの1位?! しかも文屋康秀が3位で大好きな在原業平がいないじゃ~~ん!!私と世間の嗜好に大きな隔たりを痛感したキャラ投票結果でした泣
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乙嫁語り(1〜3巻)
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何かと話題のこの作品。気になって1巻購入。読んだらハマって即3巻まで購入。読んだ後の読後感がとてもいい作品です。

「乙嫁」とは「綺麗な若いお嫁さん」という意味の古語。つまりこのお話、色んな若いお嫁さんを描いた物語。舞台は少し前の中央ユーラシア大陸。遊牧民と定住民の日常生活をドキュメンタリーの様に淡々と描く作品。

最初は20才の美貌の若いお嫁さんアミルと12才の利発そうな少年カルルクとの8才年の差の婚礼シーンから始まる。1,2巻ではこのカップルが中心ですが、3巻では視点が代わり、このカップル宅に居候していた英国人の研究者スミスと、5人の兄弟夫(最初長男に嫁ぎ、長男が亡くなると次男に嫁ぎ…という地元の風習に伴って5男までにも嫁ぎ)に死に別れた美貌の未亡人タラスとの恋の物語。

この作品、主人公が固定ではなく、登場人物に関わる「乙嫁」達の結婚生活にまつわる日常を描いた作品で、視点がどんどんシフトしていきます。タイトルに「語り」と付けただけあって、最初からこの構想は著者の中にあったんだと思います。

漫画という媒体が、エンターテイメントだとする昨今の作品とは一線を駕す作品。例えて言うと、他の漫画がハリウッド映画なら、この作品はNHKのドキュメンタリー番組の様な質の作品。しかも高画質

著者の前作、19世紀末の英国のメイド生活を淡々と描いた「エマ」と空気感は似ているかな?! 著者の英国&中央アジア好き〜が嫌みなく綴られ、画力もさることながらこの「好き」という著者の意気込みと温かい人柄が、直球で心にズシンと伝わってきて、読んだ後、心がほっこりとなる作風です。

構成的には、とても躍動感とスピード感に溢れ、人間模様も織り交ぜながら「生きる」ことの厳しさ、「幸福とは?」という人間の根底にある基準を、文字ではなく絵で丹念に描いています。(欲を言うなら、最初のお嫁さんのアミルの結婚が、何故アミル一人が馬に乗ってやって来なければならなかったのか、という下りを描いて欲しいですね。そうじゃないと、後のアミルを強奪する元家族の心情が判りづらい)

ここからは画力のお話…(又も語りが熱いし長いですっ!ウザい方はスルーを

中でも特筆すべきはその画力&デッサン力!凄い!現代の漫画界の中でも5本の指に入るんじゃ〜ないかというくらいの画力の凄さ、確かさです。しかも、殆どアシスタントなしで、背景から人物に至るまで全部著者一人で描かれています!(アシさんは二人、しかもトーン処理のみ)

雑誌掲載は隔月、しかも全部殆ど自分1人で描いてるので、年1回の単行本刊行ペース。読めば判りますが、とにかく人物、背景、小物に至るまで、物凄い描き込みの量!好きじゃないと出来ないよ〜コレ

人気作家はメイン人物しか描かない昨今の漫画業界に置いて、この描き込みと刊行ペース(単行本一冊約190P。月換算すると15~20P)は、出版社と著者との連携でないと成り立たない。(ワンピースの尾田さんでさえ、動く物(人物&動物等の登場人物&モブ)だけは全部自分でペン入れしているらしいから、それの上をいきますね〜)しかも舞台は中央アジアですから馬が!馬が!上手い!わんさかと出てきて、本当に画力の高さには唸っちゃいます!もうね…画面の隅々まで見入るほど、背景、人物、馬、衣装の手描きの模様の一つ取っても手抜き感全くなし!(登場人物の衣装が民族衣装なので全部手描きなんです!スゴい〜!

そして…漫画描く側としては熱くなっちゃうけど、コマが…コマが…多いんです!今の漫画はBL界では1Pに5コマ、青年誌でも7コマ辺りが出版社側の要望だそうですが、この漫画、大体は7~10コマと、とにかくコマ数が多いんです!しかも重要なコマでも、すご〜く小さいコマだったりして、昔の重厚な漫画を彷彿とさせるんですよね〜!(でもちゃんと見開きの大ゴマもあるし、無駄ゴマがない!)

それにこの方、とにかく絵で魅せる数少ない漫画家さん。勿論会話も一杯あるんだけど、恐らく著者の伝えたいことは、セリフではなく(セリフが全くない)絵だけの連続コマで魅せます。これがなんとも言えない独特の雰囲気ある作品に仕上げています。

私が以前紹介した「内田善美」という何十年も前に消えた漫画家さんの描き込みと画力が、今まで読んだ漫画の中では最高レベルですが、森さんは違った意味で凄いな〜と思います。森さんは「エマ」がデビュー作らしいんですが、エマの最初と見比べると画力の向上が物凄い作家さん。エマの時よりもキラキラ感と躍動感が目覚ましい〜

漫画って描いたら判るけど、とにかく作業量が多いお仕事!そこに量産を要求する出版社側がいて、力尽きてしまう作家さんも多い業種ですが、この方は「いい作品を残す」という自分のペースと画力をよく理解して伸びている作家さんではないかと思います。たくさん描かなくてもいいから、この方の様に質の良い作品を世に残す作家さんが増えて来ると、読む側は嬉しくなっちゃいますね〜

仕事から帰ってきて、寝る前に心をほっこりとさせたい方にお薦め!勿論★5つ!
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