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俎上の鯉は二度跳ねる
表紙でこの作品がBLではなくレディース作品だと思い知らされる。以下ネタバレ注意。

あの有名な「窮鼠はチーズの夢を見る」の続編の最終章です。現在2話まで携帯配信中。前回の「梟」で思いっきり泣かされた後、こう来るかという序章です。この最終話だけでトータル160Pあるので月2回配信のペースならあと何ヶ月これが続くんだ?という先の長〜いお話。もうこんなちまちま載せないで早くコミックス出して欲しい小学館!紙媒体でベットでゴロンとなって読みたいよこの作品は。作者の水城氏は主人公の恭一が物凄く好き(らしい)。今ヶ瀬じゃないのね?!だからどこまでも彼をいじめるのかしら。

彼女の作品の特徴は「絶対に先が読めない事」。話の展開が実に緻密に練られている。なんというか読者の気持ちをこれでもかとぐらぐら揺れさせる。彼女のストーリー作りの発想は明らかに他の作家と一線を駕している。それは彼女の同人時代の初期作品にも垣間見る事が出来る。「スリーピングビューティ」や「フジノヤマイ」等、絵柄は今とは別人だけど発想の奇抜さ、展開のスリリングさはこの頃から健在である。

話を「俎上」に戻そう。今回のこのシリーズは、昨今のBL作品への挑戦状の様に私には見える。男性同士を取り扱いながら、どこまでも現実を突きつけてくる。男性が男性を愛するという事がどんなに世間的に後ろめたい事かをこれでもかと見せ続ける。それは今ヶ瀬の「夜の生き物は...」という台詞にも集約される。このリアリティがあればある程、主人公二人の心の葛藤が読者に共感を呼び右へ左へと翻弄される。

BL作家として、ある程度の地位を築いていながら、様々な理由で そのジャンルを去らざるをえなかった彼女の苦悩と本来の実力が見事に開花した秀悦作品。ハッピーエンドを願う人が多いが私は最後のどんでん返しに期待したい。

俎上の鯉は二度跳ねる(最終話)
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