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「花は咲くか」日高ショーコ著
 JUGEMテーマ:BL漫画
待望の「花は咲くか」大詰め4巻。あらすじはこちら(以下ネタバレを含む)

最初、とあるBL小説の挿絵の上手さから 追いかけた日高さんですが、自身のレビューを読み返したら この1巻が初めて手にした作品…以来どっぶり日高さんにハマる。

BLとしてど〜なの、とか…エロ度はとか…そ〜いうのは他の方に任せて…やっぱり私はこの方の絵が好きなんです文句なしに。身体のライン、キャラの表情や描き分け、構図、角度、デッサン、コマ割や描き込み具合等々どこを取っても文句なし。歪んでる箇所が全くない(これ、実はBL漫画では意外に数少ない!)

それとね、年齢によるキャラの描き分け。これがきっちり出来ています(しかも何段階もの過去回想シーンがありキャラの年齢がすべて変化するのも含め)絵がきっちり描かれていると お話に没頭出来ます。これが出来てないと、私の場合はリアル感に欠けてお話に没頭出来ないのよね〜

…という事でお話。「憂鬱な朝」もそうですが、この「花は咲くか」もBLでは敬遠されがちな成長物語です。しかも主人公だけでなく、脇キャラもみんな何がしかの成長を遂げていて、それがとても爽やか〜♪な読後感を生み出しています。

死んだ父親の影を追い「人」自体に興味が無かった大学生の蓉一、一見人あたりはいいが「人」が離れていく事を当たり前の様に冷めた感情でしか受け止めていなかったと気付く38才広告代理店のやり手ディレクター桜井、彼ら2人を取巻く大人と青年達。

実は私、この作品の中で大人の男性陣の描き方がものすご〜く好き!本当の大人の男を描けている!特に父親の蓉介と その親友柏木。こ〜いう単なる親父キャラと一言では言い切れない人間的な魅力の脇キャラが更に作品の幅を広げています。

そして次の5巻で最終巻ですが、1巻からずっと伏線で何度も回想で出てくる「関わったすべての人達に尊敬と強烈な印象を残す蓉一の父親『蓉介』」が何故一人息子の蓉一を残し夫婦揃って心中自殺したのかが明らかになり、お話はココで大詰めを迎えます。

最初は蕾の様に堅かった蓉一の心が初めての愛に触れ、ゆっくりと花開いていく…その蓉一に大人になり上手く封じ込めていたはずの感情を解きほぐされてゆく桜井の心、この2人の心の「ひだ」がゆっくりゆっくり花咲いていく、これがタイトル通りメインのお話の軸になっています。

ともかくすべてがゆっくりと進み、4巻まで長かった〜と言いたくもなりますが、もう一つの連載「憂鬱の朝」と この「花は咲くか」の両連載共に5巻で(おそらく)終息予定。両連載を別雑誌で交互隔月に描き、殆ど同時期に執筆していた日高氏にとって5巻というBL漫画のペースは、長い様な短い様な…でも描きたい事を全部描けるベストなペースではなかったかと…(手を抜かないと言えば、コミック発売時に大幅に改筆する事でも有名ですね〜)

同時期に執筆のこの2作品ですが、これまで同様 手を抜かず、最後まで走りきって欲しいと思います。★4.5
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